習作3

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　先日の事です。
　就寝時どうすれば美少女MMDモデルに膣内射精する淫夢を見ることができるのか悩んでいたMMD初心者の僕（カワウソ大名）は、「オナ禁したまま、お気に入りのエロMMD動画を七年間四六時中見続ける『未来未来舞千日回峰行（みくみくだんすせんにちかいほうぎょう）』という修験者向けの特訓をすればいいですよ＾＾」という的確すぎるアドバイスをもらったのがきっかけで、その道で名の通った紳士MMD制作者の弟子になりました。
　SNSでのやり取りを通じてのみの師弟関係ながら、厳しくも優しく、僕を導いてくれる素晴らしい先生。
　未だ技術至らず、望む動画を一切作ることができない僕に、「ああ。まだ外部親すら理解していないのですか。さすが限界集落出身者だ＾＾」「違う違う。もう一度IKについての勉強やり直し。そんなんでシコってやろうとか、浅ましさだけは極太バイブ並の畜生ですね＾＾無医村に帰れ＾＾」「透明度がおかしくなる？オンボードだからでしょう。グラボなしがイキってray-mmd使うな＾＾くっさ＾＾」と、鍛え上げてくれます。
　修行の日々。
　目が回る思いでMMDの勉強に励む振りをしてランス10の攻略に挑み続ける毎日を送る中（いつまでたっても大食いイベントがクリアできない）、僕はどうしても聞いてみたいことがあり、先生に一つのDMを送りました。
「先生。動画を作るに当たって、破綻無く整合性の取れた画面にすることと、エロい画面になることのどちらを優先すれば良いのでしょう。キャラ同士を密着させるとエロく感じるのですが、自分の技術ではどうしても破綻を防ぎきれません」
　すると、いつもならば嘆息を示す画像（いらすとやのなんかキモい奴）と共に罵倒9助言1比のメッセージを送ってくる先生が、やけに神妙な調子で、しかし熱のこもった様子で、こんな風に言うのです。
「それはとても重要な問いかけです。私や、私より更に技術のある人間でも、常に自問を余儀なくされる貴重な命題。技術というものは魔物のようなもので、手に入れると使って誇示したくなり、使うと更に欲しくなるもので、果てがない。そして技術を得れば得るほど、技術によって打ち消せる筈の粗（あら）というものが許せなくなり、自分の中にあった創作の方向性さえをも脅かしていく。絵は物凄く上手いけど抜けないエロマンガ家が陥る罠と同じ物が、MMDにもやはりあるのです。
　真に重要なのは、技巧を凝らすことではなく、ペニスに寄りそうこと。技術はただ技術としてあればいいわけではなく、ドスケベマインドを昇華させる為に使われてこそ本物の技-waza-となることができるのです。無論、ベストを尽くさなくていい、ということではないですよ。その時の最上点が、次のあなたのステップのスタート地点になるのですからね。
　ですが、誇りなさい。カワウソ大名クン。あなたはようやく今、自分が常に立ち返るべき原点となる場所を見つけたのです。自分の作っているものがエロいのかどうか……　――　Otter,may the Force be with you.」
　何を言ってるのか分からないので、即刻ブロックした。
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